聞いてないよ~。

主体的な行動ができる人程、他人に主体性を求めてしまいがちです。
「あの人は指示待ちで主体性が無い」という話はどの現場でも聞く事ができます。
私がサラリーマンの時代に勉強のため読んでいた「中小企業白書」に以下のような図がありました。
当時は結構衝撃を受けた記憶があります。
2008年に野村総合研究所が行った調査をグラフ化したものです。

簡単に言うと、企業が今この瞬間に「問題解決できる人間」を増やしたくても、
教育機関では何年もかけて「言われた事を正確に行う人間」を育てているわけです。
また、2013年にOECD(経済協力開発機構)が行った調査では、
日本の中学校教員の社会人経験年数0年が79.2%、
アメリカが正しい訳ではありませんが、アメリカは17.6%です。
文部科学省の「公立学校教員採用選考試験の実施状況」調査でも、
公立学校での民間企業勤務経験者は毎年5%~6%程度です。
つまり、社員に主体的に動いて欲しいと経営者が望んでも、
相手は意図を汲み取れないどころか、やり方を教わっていないのです。
何せ、知識を詰め込んでくる先生に民間での経験や、社会経験すら無い訳ですから。

ここで「社員に根気よく教育しましょう」と言ってしまうと、
「最近の若いヤツは時間をかけて教えてもすぐ辞めてしまう」と怒られそうですが、
ひとつ解決策になり得ると個人的に思っているのは、
もし主体性を持たない方が若い方なのであれば、
接し方を変える事で彼らが主体的に動くきっかけをつくれるかも知れない、という事です。
具体的に言うと、若年層は「タテのつながり」よりも「ヨコのつながり」を基軸にしている、という点です。
以下のグラフは労働政策研究研修機構が、厚生労働省、内閣府、総務省のデータをまとめたものです。

この統計を見ると、1995年に共働き世帯が専業主婦世帯を上回っています。
つまり、これくらいの年代以降に幼少期や思春期を過ごしている方々というのは、
両親共に忙しく、家に親がおらず、外に出て家族外のコミュニケーションを頻繁に行っており、
悩みごとがあっても相談相手は親ではなく友達、親以外の誰か、という場合が多いのです。
そんな方々に対しタテのコミュニケーションを取っても相手が戸惑う可能性が高い、というわけです。

実際に現場でも、営業施策などを皆で考える際、社長がいる状態では皆押し黙ってしまい、
社長に席を外してもらった状態で会議を行うと議論が活発になり良いアイデアが出る、
という事は何度もありました(これは別の理由かも知れませんが笑)。
このような現象は私のような外部の人材を活用しヨコのコミュニケーションを活発にする事で組織が自発的に機能した良い例だと思ってます。

2020年に新たな教育指導要領がスタートしますが、
中をのぞくと「英語教育」や「プログラミング教育」などの内容が目に入ってきます。
違和感を感じるのは私だけでしょうか。
国の施策などは気にせず、自分の会社に入社してくれる人、今自社で働いてくれている人をうまく活用できる策を一緒に考えましょう。

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